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死にゆく街(Il paese che muore)とも呼ばれているCivita di Bagnoregio |
7月21日、三日目はオルヴィエートからバスで一時間離れたチヴィタ・ディ・バニョレージオに行くことに。ここもオルヴィエートと同じように崖の上に作られている街だが、火山噴火による凝灰岩で作られている土地は風や雨などの浸食を受けやすく、いまもなお風化が進み「死に行く街(il paese che muore)」とも言われている。
オルヴィエートからのバスは1〜2時間に1本。行きと帰りをうま〜く組み合わせないと、都合良く回れないし帰って来れない。ということで早起きして7:50発に。「早ければそれだけ見るものもたくさんゆっくり見て回れるだろう…」と。
早起きが苦手な私は旅行中でもなかなか早く起きれない。でも『早起きは三文の徳』 と言うもので、バス停近くでは朝もやのかかった幻想的な風景を見ることができた。
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朝7:30 |
いざチヴィタ・ディ・バニョレージョへ。流石にこんな早くから行く人はいないらしい。バスには一人だった。オルヴィエートを少し離れたところから見るとやはり崖の上の街というのがよくわかる。そして山をくねくねとのぼり丘をいくつも越えひまわり畑を過ぎ、走ること50分。運転手さんがバスを停めた。「あれ?まだ目的地じゃないような…」と思っていたら「ほら、あれがチヴィタ・ディ・バニョレージョだよ、写真を撮るなら今だよ!」と。道中写真をパシャパシャ撮り続けていたのを見ていたのか、一人だったことも幸いして教えてくれた。優しいねぇ!(あとから知ったことだが、復路は他にもお客さんがいたこともあり、そのビューポイントは素通りだった)
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遠くからみるチヴィタ 右がバニョレージョ | |
そしてまた途中までおなじみ道をたどり、今度こそ目的地へ。 まずはバニョレージョに到着。チヴィタまではこの街を通り抜け、歩道を歩き続けなければ行けない。9:00近く。インフォメーションは閉まっている。仕方が無いのでバニョレージョを散策。
流石に朝早かったのかお店もほとんど閉まっており、 人通りも少ない。インフォメーションで地図やら情報やらをもらうことを前提としていたのでまずは開くまでぐるぐるぐる…10:30すぎ、ようやく地図・情報ゲット。暑い中いざチヴィタへ。
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おや不思議! Che strano! |
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Civita [Il paese che muore] |
バニョレージョの街が終わる頃、チヴィタへと続く道が開けてきた。
おおお。なんということ。これがチヴィタ・ディ・バニョレージョ。
凝灰岩から成る大地は独特の雰囲気を醸し出し「綺麗」というよりは「荒々しい」大地になっている。その不思議な風景のなかに、その街はぽつんと佇んでいた。その景観を守るため車では直接入れないようになっている。観光客は手前のバニョレージョに車を置き、そこから300メートルもある歩道を歩いてい行かなければならない。その不便さと風化が進み続けてもろくなった街から次第に住む人もいなくなり、今では数世帯20人程度の人しか住んでいないという。
橋の上は、ジリジリと照りつける太陽と容赦なく吹いてくる風に襲われ、 帽子やカメラが飛ばないように押さえるので精一杯。街に近づくと道は40度ぐらいの急斜面に!
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Souvenire [IVANA] |
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立ちにくそうな階段でおしゃべり |
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ほどよい風にあたってうたた寝… |
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Bruschetteria 『La Cantina』 |
到着すると一変、静かで落ち着いた中世の雰囲気を醸し出す街が待っていた。小さいながらもお土産屋さん「IVANA」やレストラン「Trattoria 『 Antico Forno』」オリーブオイルやさん(この日は残念ながらお休み)「Antico Frantoio」などが立ち並ぶ。 ここではブルスケッタが美味しいというので早速「Bruschetteria 『La Cantina』」へ。ドゥォーモ脇にあるこのお店はサラミやチーズなども販売している。せっかくだから外の席で。いろいろ試してみたいと言ったら、通常の半分の大きさにしてくれると言うので4種類(トリュフのペスト、パプリカ、生ハム、トマト)をチョイスした。パンはカリッとしていて上にのっている具はそれぞれ美味しい。私の中ではトリュフのペストが大ヒット!ほんとはもっと別のものも食べてみたかったけど、以外にお腹がふくれてしまった。
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広い大地が続く |
再度街をぐるっとして堪能して帰途につく。次のバスをのがすと3時間ないのだ。後ろ髪をグイグイ引っ張られつつもチヴィタを後にする。「思いつき」で決めたチヴィタ行きは大正解だった。交通の不便さとかバニョレージョでの観光が少ないとか待ち時間が長い(または時間がない)とかいろいろあったけど、それ以上にあの景観には圧倒され癒された。そう、こんなイタリアに今回は会いたかったのだ。自分の「ひらめき」にとても感謝☆
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にゃろ〜ん |
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「うちの娘ったら…」そんな話が聞こえてきそう |
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この日の夕陽も綺麗だった |
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まるで女優みたいな。 |
オルヴィエートに戻り部屋で一休み。日も暮れる頃散歩に出るといつものように気ままな猫やおしゃべり好きのマンマたちが夕暮れ時を楽しんでいた。
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アペリティーヴォで「ネグローニ・スバリアート」を注文 |
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夜も22時近いのに町中は散歩する人でにぎわう |
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今日はどんな夢を見るのかな… Buonanotte! |
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