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Tuesday 28 August 2012

高校時代の恩師


去年、人生初のフルマラソンに挑戦した。42.195km。
陸上部に所属し、毎日20km近く走り込んでいたのは遠い昔のこと。東京生活も十数年になり筋肉もだいぶ衰え、しかもほぼ運動らしい運動をしていないのに、この無謀な挑戦!
フルマラソンの様子は後ほどアップするとして。

その、陸上部でお世話になった恩師が亡くなったと、先輩から電話があった。前日に残暑見舞いを出したばかりだった。
2年前に先生を囲む懇親会があって、その時も体調を崩してお会いできなかったのだが、一緒に出席した先輩たちと「こういうのがまた近いうちにあるといいね」などと話していたのだ。だが。卒業以来先生にお会いすることなく、逝ってしまった。

私は陸上部長距離の中では落ちこぼれだった。
女子陸上部は県の中では強い高校で、インターハイ・国体に出場する先輩も多く、全国高校駅伝も3年連続出場するようなところだった。いつも練習ではビリに近く、着いて行くのもやっと、それでも3年生で怪我で引退するまで「意地」で続けた。
3年生の夏、両親が夏休みに差し入れを持って練習を見にきたことがあった。その時父にこう言ったそうだ「彼女は努力家で負けず嫌いだ」と。私の中で、こんな落ちこぼれの私に先生はさほど目もくれていないんだろう、ぐらいに思っていたので、驚きそして嬉しくなった。「こんな私でも見ていてくれてたんだ」と。
大人になって、その言葉を胸に生きてきたかというとそうでもないのだが、常に私の中では「努力していれば誰かが見ていてくれるし誰かが認めてくれるんだ」というものがあったと思う。その時のささやかな喜びを、先生に伝えられないまま逝ってしまった。せめて一回、お会いしたかったけど、でも、いつまでも高校生の時にお世話になっていた姿のまま、私の思い出の中に生き続けると思う。

先生、安らかにお眠りください。

1 comment:

  1. コメント欄をお借りしてお尋ねいたします。
    2013年版卓上カレンダーは作られていますか?

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